ご挨拶
当院では令和3年より神経内科医師が常勤となり診療を開始しました。高齢化社会においては、脳血管障害、アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経疾患の増加が問題となっています。平日午前の内科外来診療では神経内科の専門医師が少なくとも1名以上の診療を行っており、比企地域における神経疾患の基幹病院となっております。
診療内容
当院では神経内科専門医が6名在籍しており、それぞれの豊富な知識と経験を共有し、診療を行っております。神経難病外来(多発性硬化症・視神経脊髄炎関連疾患・重症筋無力症)、パーキンソン病外来、物忘れ外来、筋・末梢神経外来、脳卒中外来など特殊専門外来も開設し、高いレベルの専門的な治療を受けられるように準備しております。
CT、MRI、脳波、筋電図・誘発電位検査装置などの診断機器を備え、迅速かつ正確な診断を行います。これにより、最適な治療を提供することが可能となっております。また、当院には脳神経外科専門医が4名在籍しており、手術が必要な場合には脳神経外科チームと連携し、安全で確実な治療を提供しております。今後、てんかん外来も開設予定しており、幅広い疾患に対応できるように務めます。
医師だけでなく、看護師、リハビリスタッフ、医療ソーシャルワーカーが連携し、患者さまを含めてサポートします。また、地域の医療機関や介護施設とも連携し、退院後も安心して生活できるようにサポートしていきます。
対象疾患
- 脳卒中をはじめとする脳血管障害
- パーキンソン病、アルツハイマー型認知症などの神経変性疾患
- 多発性硬化症・視神経脊髄炎・重症筋無力症などの自己免疫性神経疾患
- 髄膜炎・脳炎などの神経感染症
- その他の神経難病(筋萎縮性側索硬化症、多系統萎縮症など)
- めまい・頭痛・しびれ・けいれんなど
対象となる症状
脳・脊髄・末梢神経などの障害により生ずる様々な症候を診療します。
(症状の例)
- 脳:頭痛、めまい、けいれん、歩行障害、振戦、構音障害、嚥下障害、意識障害
- 脊髄:体幹しびれ、対麻痺、排尿障害
- 末梢神経障害:手足のしびれ、四肢の脱力、複視
- 筋:起立困難、歩行障害、手が挙がらない、握力が低下する
- 自律神経:立ちくらみ、発汗障害、排尿・排便障害
医師紹介
-
病院長
野村 恭一
のむら きょういち
- 専門分野
- 神経内科
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本内科学会認定内科医
- 日本内科学会認定制度指導医
- 日本神経学会認定神経内科専門医
- 日本内科学会認定指導医
- 日本脳卒中学会認定専門医
- 日本頭痛学会専門医
-
副院長兼内科部長
吉田 典史
よしだ のりひと
- 専門分野
- 神経内科(パーキンソン病)
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本内科学会認定内科医
- 日本神経学会神経内科専門医
- 日本内科学会総合内科専門医
-
脳卒中科部長(内科担当)
田島 孝士
たじま たかし
- 専門分野
- 神経内科、脳卒中(脳血管障害)
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本内科学会認定内科医
- 日本内科学会認定総合内科専門医
- 日本神経内科学会認定脳神経内科指導医
- 日本神経内科学会認定脳神経内科専門医
- 日本脳卒中学会認定脳卒中指導医
- 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
- 身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由)
-
神経内科部長
鈴木 理人
すずき まさと
- 専門分野
- 神経内科(認知症)
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本認知症学会専門医
- 日本神経学会神経内科専門医
- 日本内科学会総合内科専門医
-
神経内科医長
石塚 慶太
いしづか けいた
- 専門分野
- 神経内科(末梢神経)
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本内科学会内科認定医
- 日本神経学会神経内科専門医
-
神経内科医長
山鹿 哲郎
やまが てつお
- 専門分野
- 神経内科、脳卒中
- 出身大学
- 埼玉医科大学
- 認定資格
-
- 日本内科学会認定内科医
診療実績
外来
令和3年~令和5年度の内科外来(神経内科)の初診・再診患者総数は11,035名でした。これ以外にも救急外来・病棟での対応があります。
入院
令和3年~令和5年度の新入院患者数は655名でした。新入院患者のうち349名が急性期脳梗塞の患者さんで、その他に中枢神経感染症、痙攣、神経変性疾患など多岐にわたる疾患の治療を行いました。
令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | |
---|---|---|---|
入院 | 134 名 | 201 名 | 320 名 |
外来(初診・再診) | 3,725 名 | 3,694 名 | 3,616 名 |
その他
医療機関の方へ
神経内科では、意識障害、頭痛やめまい、しびれ、体動困難などの症状に対し迅速に対応しておりますので、緊急性がある場合はいつでもご連絡ください。
当院は、急性期の患者さんの精査・加療を業務としており、長期療養のための慢性期の患者さんを対象とする病院ではありません。緊急性の乏しい病状の方や療養目的の入院対応は原則行なっておりませんので、ご了承ください。
外来患者さんにおいても、精査を行い治療方針が決定し、加療によって全身状態が安定した患者さんは、地域のかかりつけの先生に診療を依頼することもございます。症状の変化時や定期的な検査が必要な場合は、かかりつけの先生方と連携しながら対応しております。
また、当院では令和4年度より脳卒中科を新設し、救急隊や医療機関から当科の医師へ直接つながる「脳卒中」専用ホットラインを運用しております。脳卒中の診療は、一刻を争います。ひとりでも多くの患者さんに急性期脳梗塞に対する血栓回収療法、血栓溶解療法を提供できるよう取り組みを行っています。
今後とも、地域連携の推進を進めていきますのでよろしくお願い申し上げます。