ご挨拶
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症、肺結核後遺症、慢性心不全などの患者さんを対象に、酸素を吸入で投与する治療法を行います。肺の働きは体の中に酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出すことですが、肺に病気があると酸素を十分に体の中に取り込むことがでなくなるため、体に必要な量の酸素を補充する必要があります。
この治療法では、入院や通院の際に病院の中だけで酸素を吸入するのではなく、患者さんがご自宅での生活においても酸素の吸入を行い、日常生活の質を向上させ、病状の悪化を防ぐことができます。肺疾患や心疾患をもっている患者さんでも、息切れが改善し、生活の質の向上が期待されます。
対象疾患
在宅酸素療法は、以下のような慢性的な症状や呼吸器疾患を持つ患者様に対して行われます。
- 呼吸困難
日常生活での活動中や安静時に呼吸が苦しくなる状態。
- 低酸素血症
血中の酸素濃度が低下し、全身の臓器や組織に酸素が十分に供給されなくなる 状態で以下のような疾患などをお持ちの方。
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
気管支炎や肺気腫など、気道が慢性的に狭くなる疾患です。
- 間質性肺疾患
肺の組織に炎症や搬痕が生じ、酸素の取り込みが妨げられる疾患群です。
- 肺高血圧症
肺の血管が狭くなり、血圧が上昇する疾患です。
- 心不全
心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な酸素が供給されなくなる状態です。
- 睡眠障害・睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が一時的に停止することで、酸素レベルが低下する疾患で、酸素不足により、質の良い睡眠が得られなくなる状態です。
在宅酸素療法は、これらの疾患や症状を持つ患者様にとって、生活の質を向上させる重要な治療法です。私たちは、患者様一人ひとりに最適な治療を提案できるよう、常に最新の知識と技術を駆使してサポートしてまいります。
何かご不明な点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
医師紹介
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診療副部長兼呼吸器内科部長
朱 宰弘
しゅ さいこう
- 専門分野
- 呼吸器内科、アレルギー
- 認定資格
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- 日本内科学会認定内科医
- 日本内科学会認定総合内科専門医
- 日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
- 日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
- 難病指定医
- 身体障害者福祉法指定医